『エデンの東』 劇団 昴
2011年 06月 02日
開演前のアナウンスで「・・・上演時間は2時間50分を予定しております。」と聞き、「ふぅ~、頑張ろう・・・。」なんて思っておりましたが、とんでもない!
アッという間の3時間でした。
『エデンの東』というと、あのジェームス・ディーンの映画を思い浮かべますが、ジョン・スタインベックのこの作品の後半、それも本当に終わりくらいの部分があの映画の原作なんだそうです。
とにかくお話しが面白くて、観ると絶対原作が読みたくなります。
(ただ今、読みたくてウズウズしてる・・・笑)
長~いお話を舞台化しているんだろうなぁ・・・という苦労の後が随所に見受けられ、前半は多少、ストーリー展開にスムーズさを欠きましたが、それをカバーするに余りある作品力があったと思います。
なにより哲学的で宗教色が強いテーマであるにもかかわらず、分かりやすく、キリスト教に馴染みのない日本人にも違和感なく観られる人間ドラマに仕上がっていたのが素晴らしい。
役者さんもみなさんスッと作品の中に溶け込んでいて・・・。
いつも思うんですが昴の役者さんって外人役をやっても本当に違和感がないですよね?
だから変な部分で現実に引き戻されることなく、お話しの中に入っていける。
・・・趣味の問題ですかねぇ?(笑)
私の大好きな西本(裕行)さんは、相変わらず素敵で・・・。
「生きているフリをしていれば、いつかそれが本当になる!」
みたいな台詞があるんですが、とても印象的でした。
そして、水野(龍司)さんは、新境地開拓!?
今までとは一味違った淡々と抑えた演技で作品をビシッ~と締めていて・・・。
本当、素晴らしかったです。
ストーリーにはあまり触れません。
「試練」「選択」「許し」「愛」・・・。
生きているということは・・・生きていくということは・・・。
そんな力強いメッセージを感じることのできる舞台でした。
6/5まで本多劇場で上演中です。
興味のある方は是非~☆
見られない方は是非原作を!!
私も読みたいと思いま~す!!